メニューを飛ばして本文へ進む

東京都教職員研修センター

所長挨拶

〜学び続ける教員をサポートする研修・研究を目指して〜

東京都教職員研修センター所長

当研修センターは、昭和 14 年に発足した東京市教育研究所を前身としており、84年の歴史があります。平成 18 年4月からは現在の水道橋に場所を移し、東京都の教育の充実及び振興を図ってきました。当研修センターは、東京都教育委員会において、教職員の研修を専門的に実施する唯一の機関であり、その使命は、極めて大きいものであると考えております。

昨年7月には、教育職員免許法及び教育公務員特例法が改正され、学校教育を支える研修の在り方や考え方についても、大きな 変革期を迎えることとなりました。教員一人一人が従来の指導観 からの転換を図り、子供たちの学びの質を高めていくことは、早急に対応すべき課題となっています。

東京都教育委員会では、「特別な配慮や支援を必要とする子供への対応」と「デジタルや情報・ 教育データの利活用」を教職に必要な素養に加えるなど、教員の職責、経験及び適性に応じて身に付けるべき資質を明確化するために教員の育成指標を改定しました。当センターでは、教員の育成指標や、それを踏まえて策定された教員研修計画等を踏まえ、質の高い教員研修の機会を提供するとともに、学校が直面する喫緊の教育課題の解決に資する研究を行い、教育実践に役立つ情報を素早く発信するなど、「学び続ける教員」を支援するために、以下のような取組を推進していきます。

1 「令和の日本型教育」を担う新たな教師の学びの姿の実現に向けた研修企画
新たな教師の学びの姿の実現に向け、教員のキャリアやニーズ等に応じた「個別最適な学び」を支援するための研修を充実します。また、管理職に求められる人材育成能力、ファシリテーション能力、アセスメント能力等の資質・能力を高める研修を実施します。そして、校内研修・校 内研究、日常的なOJT等に対する充実を支援して、教職員・学校等が力を高め続けることができる体制を多角的にサポートしていきます。
2 東京都の施策等に対応した研修・研究の実施
東京都の教育施策を踏まえるとともに、学校が直面する様々な課題を解決していくために、「特 別支援教育」、「日本語指導」、「ヤングケアラー」、「グローバル人材の育成」、「デジタルや情報・ 教育データの利活用」など、新たな教育課題に対応した研修を実施します。また、研修の実施に当たっては、職層や経験年数に応じた研修体系を整え、教職員の継続的かつ主体的な学びを実現していきます。
3 研修機会の充実及び効率的な研修体制の確立
ICTを活用した研修動画の配信や研修資料のデジタル化、集合とオンラインを組み合わせた 研修等、効果的・効率的な研修方法を推進します。また、教員の個人専用WEBページである「マイ・キャリア・ノート」を通して、育成指標や自らの研修履歴等を参考にしながら、教員が自己啓発に取り組めるように支援します。そして、昨年度よりリニューアルしたホームページを通して、最新の研修情報や東京都の研究成果物等を広く周知していきます。
「誰一人取り残さず、すべての子供が将来への希望を持って自ら伸び、育つ教育の実現」に向けて、「学び続ける教師」を支援して参ります。今年度もどうぞよろしくお願いいたします。

令和5年4月      
東京都教職員研修センター
所長  藤井 大輔